【4月27日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)は26日、準決勝第1戦が行われ、アーセナル(Arsenal)は相手の退場により80分以上数的優位で戦ったものの、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と1-1で引き分けた。今季限りでの退任が決まっているアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督は、見慣れた光景となった失点シーンのディフェンスのミスを嘆いた。 

 終了8分前にアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)に奪われたアウェーゴールにより、22年間にわたりチームを率いたベンゲル監督が5月16日の決勝で花道を飾るシナリオと、アーセナルが来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)に出場する可能性に黄信号がともった。

 前半早々にシメ・ヴルサリコ(Sime Vrsaljko)が退場となり主導権を握ったアーセナルだったが、何度も訪れたチャンスを逃し続け、試合開始1時間を過ぎてようやくアレクサンドレ・ラカゼット(Alexandre Lacazette)の先制点が生まれた。

 ベンゲル監督は試合後「チームはしたいパフォーマンスができていたと思うが、結果はパフォーマンスにふさわしいものではなかった」と悔しさをにじませた。「きょうの結果については自分たち自身を見つめるしかない。なぜならホームで1-0というのは完璧な結果だからだ。ミスをしたのは自分たちの問題だ。見覚えのある筋書きではあるが」

 一方、ヴルサリコの退場直後に退席処分を受けたディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、「守りに守り抜くことがどれほど難しいか、あなたたちには分からない。きょうのように80分間以上ディフェンスをしなければならないのだ。アトレティコ・マドリードの選手は、こういった逆境に立ち向かうことができるヒーローだ」と話し、その後のチームのリアクションをたたえた。

 アーセナルが決勝に進むためには、ワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)で11試合続いているアトレティコの無失点記録を第2戦でストップする必要があるが、それを迎え撃つシメオネ監督はホームのサポーターに最高の雰囲気をつくるよう促している。

「来週、スタジアムはポジティブなエネルギーで爆発するはずだ。われわれは良いプレーをするかもしれないし、悪いプレーをするかもしれない。だがこれほど強い絆はほかの場所では見ることができない。来週のことを考えるだけで鳥肌が立つよ」 (c)AFP/Kieran CANNING