【4月26日 AFP】24日に現役引退を表明したラグビー南アフリカ代表のスターWTBブライアン・ハバナ(Bryan Habana)が、フィジカル的にはプレーを続けられる状態だったと明かし、キャリアに幕を下ろす決断は実質的に強制されたものだったと示唆した。

 膝の故障で昨年4月を最後に実戦から遠ざかっている34歳のハバナは、所属するフランスリーグ・トップ14のRCトゥーロン(RC Toulon)でのシーズン終了後に現役を退く意向を示してから一夜明けた25日に記者会見を開き、自身がプレー可能であることを示す医学的な証拠を同チームのファビアン・ガルティエ(Fabien Galthie)監督が無視したと非難した。

「トレーニングには5か月前に復帰した。メディカルチームには体調は万全だと言われたし、試合に出ていないのは私の選択ではない」と感情を高ぶらせたハバナは、「繰り返しになるが、私は復帰に向けて9か月間にわたりハードワークを積んできたが、再びプレーする機会はなかった」と話した。

「ファビアン・ガルティエは私が100パーセントではないと考えた。監督の仕事が簡単ではないのは分かっているし、トゥーロンでは自分と同じポジションにワールドクラスの選手がいる。それは理解しているが、チームの選択肢となり、少なくともあと一度はプレーできるだけの経歴と経験は持っていたと思う」

 ハバナは2013-14シーズンからトゥーロンに加入し、2度のヨーロピアンラグビーチャンピオンズカップ(European Rugby Champions Cup)制覇とリーグ優勝1回を経験。スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)ではビクター・マットフィールド(Victor Matfield)氏に次いで歴代2位の124キャップを誇り、2004年11月のイングランド戦で決めた初トライから同国最多の67トライを積み上げた。(c)AFP