【4月26日 AFP】ボクシング、世界ヘビー級3団体統一王者のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)との無敗の王者同士の一戦に向け、WBC王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)が25日、「金はバッグに詰めてある」と話し、夢のファイトの実現を呼びかけた。

 両者の一戦については、ワイルダー陣営が最低5000万ドル(約55億円)のファイトマネーを提示したメールをジョシュアとプロモーターを務めるエディー・ハーン(Eddie Hearn)氏に送ったと報じられているが、この日ワイルダーはそれを裏付ける動画をツイッター(Twitter)に投稿した。

 その中でワイルダーは「お前のために特別なものを用意した。ところで、金はバックにたんまり詰めてある。お前は言ったことを守る男だよな」と話した。ジョセフ・パーカー(Joseph Parker、ニュージーランド)に判定で勝利し、WBAとIBF、WBOの3団体統一王者となったジョシュアは、以前「前金で5000万ドル」がワイルダーと戦う条件だと話していた。

 米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)によれば、ワイルダーのプロモーターであるルー・ディベラ(Lou DiBella)氏が、9月から12月の間に米国内で対戦することで、ジョシュア側に対戦を打診したという。ディベラ氏は「彼がどれだけやりたがっているかはみんな知っての通りだ。アンソニー・ジョシュアはオファーを受け入れると言っている。エディー・ハーンが実現を阻もうとするのでない限り、向こうには検討すべき破格のオファーが届いている」と話している。

 米スポーツチャンネルのESPNも、オファーを両陣営が認めていると報じ、さらにそのオファーは1試合に関するもので、再戦に関する条項はなく、両選手の次戦の対戦相手を決めるものだとつけ加えている。

 ジョシュア対ワイルダーの一戦が実現すれば、勝者は史上初めてヘビー級の4団体統一に成功した男となる。ジョシュアの次の対戦相手については、WBAからアレクサンドル・ポベトキン(Alexander Povetkin、ロシア)にするよう指令が下っているが、ジョシュア本人はワイルダーの方と戦いたいと話していた。

 現在28歳のジョシュアは、2016年に初めてタイトルを獲得すると、それから5回防衛に成功し、戦績は21勝20KOで無敗を維持している。32歳のワイルダーの戦績はこちらも40戦無敗、39KOとなっている。3月3日にはルイス・オルティス(Luis Ortiz、キューバ)を10回TKOで下した。(c)AFP