【4月26日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)で「無敵」と称されたチームの主将を務め、現在は米メジャーリーグサッカー(MLS)のニューヨーク・シティFC(New York City FCNYCFC)を率いるパトリック・ビエラ(Patrick Vieira)監督が、アーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督の退任が決まった古巣の後任指揮官の候補に挙がっていることについて、挑戦したい気持ちはあるが、今はNYCFCから去るつもりはないと強調した。

 アーセナルとフランス代表の両方で主将を務めた経験を持つビエラ監督は、アーセナルの次期監督とうわさされていることについて、英紙タイムズ(The Times)のインタビューで「光栄」と話しながらも、現在の仕事を楽しんでいると繰り返し強調した。プレミアのマンチェスター・シティ(Manchester City)と親会社が同じNYCFCを、ビエラ監督は現在東カンファレンス首位に導いている。

 監督はうわさについて「今起こっていることや、言われていることは、頭では分かっている。とてもうれしいよ。アーセナルのようなチームの話で名前が挙がるのは素晴らしいことだ。しかし正直に言って、それだけで今やっている仕事をやめる動機にはならない」と話した。

 ビエラ監督は、ベンゲル監督の最初の10年間をチームの大黒柱として支え、2003-04シーズンに無敗優勝を成し遂げた名高い「無敵」のチームの主将を務めた。しかしベンゲル監督は前週、22年率いたアーセナルを今季限りで退任することを発表している。

 ビエラ監督は、自身とアーセナルの関係は特別なものではあるが、その思いだけですぐにイングランドへ戻るかと言えば、そうではないと話している。

「アーセナルとの絡みで名前が挙がるのは光栄だ。9年間を過ごし、今も愛している場所だからね。自分はあの場所で最高のサッカーをして、サッカー界に名前を残すことができた。アーセナルとの関係を深めたい気持ちは常に持っている。それだけであのチームの監督を務められるわけじゃないが、欧州で指揮するつもりはある」

「ただ、その言葉をここから出て行きたいという意味には取らないでほしいんだ。私は去りたくはない。ただ『欧州のチームを率いるつもりはあるか』というシンプルな質問に対しては、イエス、ある、というのが私の答えだ。監督をやっている人間なら皆、いつか欧州最高峰のクラブを率いてみたいと思っているはずだ」 (c)AFP