【4月26日 AFP】フィリピン政府は26日、国内最大の人気リゾート、ボラカイ(Boracay)島に機動隊を配備し、観光客の立ち入りを禁止した。美しい自然で知られる同島だが、大規模な商業化と乱開発で汚染が進んだことから、清掃のため6か月間閉鎖する。

 ボラカイ島への入口となっている各地点には重武装の警官たちが立ち、ビーチでも警官がパトロールに当たっている。地元警察はAFPに対し、26日午前0時から島を閉鎖し、島へ渡るフェリーへの観光客の搭乗を禁止したと述べた。

 閉鎖中、フェリーには身分証明書を携帯した住民だけが乗れる。また、島の海岸から3キロ以内の海域への船の進入も禁じられ、漁業も島の住民だけに認められる。

 島には約600人の警官が配備され、閉鎖に抗議するデモ隊を想定した訓練も実施。デモ隊がビンを投げつけたり日光浴中の人を人質に取ったりと、実戦さながらの訓練ぶりで地元住民たちを驚かせた。

 ボラカイ島で食料品店を営む女性は25日夜、島の様子について「まるで戦争中だ」「多分、政府は人々を怖がらせてルールに従わせるつもりでやっているんだろう」とAFPに語った。(c)AFP/ Ayee Macaraig