【4月26日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)準決勝のリバプール(Liverpool FC)対ASローマ(AS Roma)戦を前に、ローマのサポーターから「卑劣」な暴行を受けて頭部に重傷を負ったリバプールのファンが、危篤状態であることが明らかになった。

 マージーサイド警察(Merseyside Police)によると、男性は治療を受けているものの、生命の危機に瀕しているという。アイルランドから試合観戦に訪れたという53歳の男性をリバプールの本拠地アンフィールド(Anfield)そばのパブ近くで襲ったとして、25歳と26歳の男が殺人未遂容疑で逮捕されている。

 マージーサイド警察の捜査官は「被害者はリバプール対ローマ戦のために兄弟とともにリバプールへ来て、パブの近くで発生したローマとリバプールのファン同士の言い争いの最中に暴行を受けたとみられる。目撃者によると、被害者はベルトを打ち付けられ、地面に倒れ込んだ」と明かし、「被害男性の現在の状況は危篤状態とされている」と続けた。

 試合を5-2で勝利したリバプールだが、この事件に「ショックを受け、がく然としている」との声明を出している。一方でローマ側も、サッカーには「卑劣な振る舞い」への余地はないと声明で述べた。

 また欧州サッカー連盟(UEFA)は、「卑劣な攻撃に強い衝撃を受けた」とし、詳細な報告書を待って懲罰の可能性を探るとしている。

 この試合の前後には、殺人未遂容疑の男2人に加えて、さまざまな容疑で20歳から43歳までの男7人が逮捕されている。(c)AFP