【4月24日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)でファイナル制覇を経験したアンドリュー・ボーガット(Andrew Bogut)が、来季から母国オーストラリアのナショナル・バスケットボールリーグ(NBL)、シドニー・キングス(Sydney Kings)で2年間プレーすることになった。

 オーストラリア出身のバスケットボール選手として最も輝かしいキャリアを記録している33歳のボーガットが、来季から2シーズンにわたり母国でプレーすることになったことについて、移籍先のキングスはNBL史上最大の契約だと歓迎している。新天地での勝利と観客動員数の増加を誓った同選手は、今回の動きについて「NBAから引退する」ことになると明らかにした。

 ボーガットは現地シドニーの報道陣に対し、「自分がここへ来るのは、ただチケットを売るためではない。試合に勝って、チケットセールスを伸ばすことが目的だ」とすると、「契約内容にNBAや欧州でプレーするという条項はない。このリーグで2年間プレーすることに専念し、ここで試合に出ることが重要だ」とコメントした。

 キングスはボーガットの給与について明らかにしなかったものの、自身も元NBAプレーヤーで通算5度の五輪選手でもあるチームのアンドリュー・ガズ(Andrew Gaze)ヘッドコーチ(HC)は、同選手の加入について「NBL史上最大の大手柄」と述べている。

 身長213センチのビッグマンで、NBAで13年間プレーしたベテラン選手のボーガットは、2005年にミルウォーキー・バックス(Milwaukee Bucks)に入団して7年間を過ごし、その後はウォリアーズやダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)を渡り歩いた。

 昨シーズン所属していたクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)では、デビュー戦でいきなり左脚を骨折。今シーズンはロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)と契約したものの、今年1月に自由契約となっており、先月には妊娠中の妻と過ごすために2017-18シーズンの残りは米国に戻らないと表明していた。

 2015年にNBLのオーナーになったラリー・ケステルマン(Larry Kestelman)氏は、リーグを盛り上げるために行った「改革」がボーガットの契約にこぎつけたという見解を示し、記者会見で「これは一人の選手として史上最高の契約であることは間違いない。われわれは手始めにルール改正を行い、最も価値があり最も優秀な選手がチームに移籍して来やすいようにした。明らかにアンドリューの契約に勝るものはない」と述べた。

 ビクトリア(Victoria)州当局は約1か月前、2019年に中国で開催されるFIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2019)を控え、同8月にメルボルンで米代表チームとブーマーズ(Boomers、オーストラリア代表の愛称)が2試合を行うことを発表したばかりだった。この特別なシリーズはエティハド・スタジアム(Etihad Stadium)で行われることになっており、米代表の「ドリームチーム」がオーストラリアで試合をするのは、2000年シドニー五輪以来、初めてのことになる。(c)AFP