【4月24日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)とイラクは23日、昨年に実施されたイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」からのイラク北部モスル(Mosul)奪還作戦の最中に破壊された、同市を象徴する傾いたミナレット(塔)と、隣接するヌーリ・モスク(Al-Nuri Mosque)の再建に向けて協力することで合意した。

 UAEのヌーラ・カービ(Noura al-Kaabi)文化・知識開発相は、イラク・バグダッドにあるイラク国立博物館(Iraqi National Museum)で行われた式典で、UAEが再建に5040万ドル(約55億円)を投じると述べ、「5年のプロジェクトは単なるモスクとミナレット、インフラの再建だけでなく、イラクの若者に希望を与える意味もある」とし、長い歴史のある文明は保存しなければならないと語った。

 ヌーリ・モスクとミナレットは12世紀に建設された。ISの最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者は2014年、このモスクで「カリフ制国家」の樹立を宣言。イラク軍は、モスル奪還作戦が進められていた2017年6月に同モスクがISによって爆破されたと主張している。(c)AFP