【4月24日 AFP】(更新)米上院外交委員会は23日、次期国務長官に指名されたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)中央情報局(CIA)長官の人事案を承認した。週内にも上院本会議で承認される見込みとなった。

 イラク戦争や監視問題に関するポンペオ氏の姿勢をめぐり、承認に反対していた共和党のランド・ポール(Rand Paul)上院議員が土壇場で賛成に回った。

 先月に当時の国務長官だったレックス・ティラーソン(Rex Tillerson)氏を解任したドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は面目をつぶされる挫折を回避できた形になった。

 上院の記録によれば、承認に反対していたポール上院議員が賛成に回らなければ、ポンペオ氏は記録がある限り史上初めて委員会で承認を拒否された国務長官候補になるところだった。

 型破りな共和党議員のポール氏はトランプ氏と「数回」話をし、ポンペオ氏と面会した後で賛成に回ることを決めたと明らかにし、トランプ氏がイラク戦争は過ちだったと認識していることや米軍のイラク及びアフガニスタンからの撤退を望んでいることを確信したと述べた。

「私は何も受け取っていないし、何も約束していない」「大統領は(イラク・アフガニスタン問題について)議論することを私に約束した」とポール氏は述べ、ポンペオ氏については「イラク戦争が間違った戦争だったことを認め、過ちから学んでいると確信した」と語った。

 上院本会議での採決では少なくとも3人の民主党議員の賛成票が獲得できる見込みだという。

 トランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の間で予定されている首脳会談の準備で主導的な役割を果たしていたポンペオ氏の国務長官就任が拒否されれば、細心の注意を要する米朝間の交渉が不安定になる恐れもあった。(c)AFP