【4月23日 AFP】女子テニスの国別対抗戦フェドカップ(Fed Cup)が、論争を巻き起こしている男子の国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)の拡大計画に同調し、2019年に抜本的な改革へ乗り出すことが22日に明らかになった。

 この日、フェド杯準決勝のフランス対米国が行われたエクサンプロバンス(Aix en Provence)で、男女の国別対抗戦を統括する国際テニス連盟(ITF)の理事を務めるベルナール・ジウディセリ(Bernard Giudicelli)氏は、「来年フェド杯の改革が行われるだろう」と明かした。

 フランステニス連盟(FFT)の会長も務めるジウディセリ氏は、「改革は進行中で、計画は全仏オープンテニス(French Open 2018、5月27日から6月10日)開催中に承認され、(8月の)ITF総会で提起されるだろう」と語った。

 案の詳細を明かさなかったジウディセリ氏だが、「改革の目的はワールドグループでより多くのチーム(国)を優遇するため」だとしている。現在ワールドグループでプレーしているのは、わずか8か国となっている。

 しかしながらジウディセリ氏は、今後国数が16になり、フェド杯が現在のデビス杯と同じ形式で行われる案だと認めることはせず、「より多くの国が参加する」とだけ付け加えた。

 118年の歴史を持つデビス杯の改革案で、テニス界は真っ二つに割れている。この案では年4回行う試合形式を廃止し、11月に中立地で1週間かけてトーナメントを開催することになっている。シーズン末に18か国が出場する「テニスW杯(World Cup of Tennis Finals)」が行われることで、これまでのホーム、アウェーでの対戦もなくなる。

 ITFは、サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するサッカーのスター選手、ジェラール・ピケ(Gerard Pique)が作った投資グループ「コスモス(Kosmos)」と、デビス杯への25年総額30億ドル(約3210億円)のパートナーシップ契約を締結しているが、同グループはフェド杯にも興味を示しているという。(c)AFP