【4月23日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2017-18)は22日、準決勝の試合が行われ、チェルシー(Chelsea)は2-0でサウサンプトン(Southampton FC)を退け、決勝に進出。しかし、チームの指揮を執るアントニオ・コンテ(Antonio Conte)監督は、優勝により近いのはマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)とジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督の方だとの見解を示した。

 チェルシーが難なく勝利したため、5月19日にウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる決勝カードは強豪同士の一戦となった。しかし、プレミアリーグを制した昨季、FAカップ決勝で敗れて2冠を逃しているコンテ監督は、由緒あるトロフィーに近いのは自分たちではないと考えている。

 コンテ監督は「決勝は二つの偉大なチーム同士の対戦となる。私としては、アーセナル(Arsenal)と対戦した前回決勝はわれわれが優勝候補だと言えたが、今季は違うと考えている。それに、昨季は勝てると期待されていて勝てなかった」と語った。

 決勝ではピッチ上の戦いだけでなく、今季メディアを通じてたびたびやりあっている両指揮官の舌戦にも注目が集まる。

 モウリーニョ監督がタッチライン際で情熱的なリアクションを見せるコンテ監督を「ピエロ」と呼び、さらに潔白が証明されたイタリアの八百長スキャンダルへの関与を取り上げると、怒ったコンテ監督はモウリーニョ監督をもうろくしかかった「小さな男」と呼んだ。コンテ監督は先日も、2度にわたるモウリーニョ監督体制下のチェルシーは、今の自分よりもはるかに楽だったと強調している。

 それでもサウサンプトン戦終了後のコンテ監督は、モウリーニョ監督とのわだかまりは解けたとなんとも説得力に欠ける発言をしている。

「ジョゼとの状況は整理されたと考えている。それが最も重要だ。彼との間に問題はない。これは個性の強い2人の指導者、2人の勝者の話だ。われわれは心の底から勝ちたいと思っている。もちろん、こちらもトロフィーは取りたい。それはユナイテッドも同じだ。ユナイテッドとモウリーニョのストーリーには大きな敬意を払っている」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS