【4月22日 AFP】スウェーデンの首都ストックホルムのセルゲル広場(Sergels Torg)で21日午後、世界で最も大きな成功を収めながら今月20日に28歳で急逝した同国人DJ、アヴィーチー(Avicii)さんの追悼イベントが行われ、集まった数千人のファンがアヴィーチーさんの数々のヒット曲に合わせて踊った。

 本名をティム・バークリング(Tim Bergling)というアヴィーチーさんは、友人らと共に休暇を過ごすため訪れていたオマーンの首都マスカットで20日、遺体で発見された。オマーンの警察筋によると、アヴィーチーさんの死に不審な点はないが、遺族の要請に応じて詳しい状況は明らかにしないという。

 セルゲル広場での追悼イベントは、スウェーデン人DJのセバスチャン・イングロッソ(Sebastian Ingrosso)さんが自身のエレクトロニック・ダンス音楽ユニット「スウェディッシュ・ハウス・マフィア(Swedish House Mafia)」と共に企画したもの。

 イングロッソさんはツイッター(Twitter)で、「私たちは夢を持つただの子供たちだった。ティムが私たちや他の数百万人の人々を触発したのだ」と書き込んだ。

 同市内各地のナイトクラブでは20日夜、アヴィーチーさんをしのぶ1分間の黙とうが行われた。またアヴィーチーさんが2014年にチケット完売のコンサートを3回開いたエリクソン・グローブ・アリーナ(Ericsson Globe Arena)にはアヴィーチーさんの名前が映し出された。

 米歌手マドンナ(Madonna)さんは、自身の最新アルバム制作に参加したアヴィーチーさんとDJブースで一緒に撮った写真をツイッターに投稿し、「とても悲劇的。さようなら優しいティム。早く逝き過ぎてしまった」とコメントした。

 アヴィーチーさんは2015年、スウェーデンのカール・フィリップ王子(Prince Carl Phillip)とソフィア妃(Princess Sofia)の結婚披露宴でDJを務めた。王子夫妻は声明を発表し、「私たちは彼(アヴィーチーさん)を知る名誉に恵まれ、彼をアーティスト、そして一人の素晴らしい人間として尊敬していた」と述べた。(c)AFP/Gaël BRANCHEREAU/Helene DAUSCHY