【4月21日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は今週、シリアで2012年から行方不明になっている米国人ジャーナリストのオースティン・タイス(Austin Tice)氏(36)に関する有力な情報の提供者に報奨金100万ドル(約1億円)を支払うと発表した。

 タイス氏は米新聞グループ大手マクラッチー(McClatchy)や米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)、米CBS、仏AFPなどのメディアと契約しているフリージャーナリストで、ここ数年メディアが取材するには最も危険な国の一つになっているシリアで2012年8月に首都ダマスカス近郊で誘拐された。現在シリアで拘束されている米国人ジャーナリストはタイス氏ただ一人とみられている。

 FBIはウェブサイトに掲載した声明で、タイス氏の発見や救出に直接つながる情報の提供者に報奨金を支払うと発表。専用の電子メールアドレス「findaustintice@fbi.gov」を開設するとともに、FBIのウェブサイト「tips.fbi.gov」や各地の米国領事館でも情報を受け付けるとしている。

 FBIの報道官は、今回の報奨金発表のタイミングは「特定の事案とは一切関係ない」と述べた。タイス氏の家族に協力してきた国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(Reporters Without Borders)」は、今回の米国の措置を歓迎している。(c)AFP