■「女の子たちに王子様は要らない」にゲーマーが大反発

 韓国のゲーム業界では、多くのゲーマーから「男性をばかにしている」とバッシングを受けているオンライン・フェミニスト団体「メガリア(Megalia)」の支持者とみなされた女性が解雇される事例が続いている。2016年には、世界有数のゲーム会社ネクソン(Nexon)が、同社のゲームに起用した女性の声優がメガリアが販売した「女の子たちに王子様は要らない」と書かれたTシャツを着た写真をインターネット上に投稿したことが引き金となり、ユーザーからの圧力に負けてこの声優を解雇したケースもあった。

 別の大手ゲーム開発会社スマイルゲート(Smilegate)は先月、女性の権利問題に関する投稿やリツイートをした女性イラストレーターたちはメガリアに関係しているというゲーマーの非難を受け、このイラストレーターたちによる画像の削除を約束した。

 AFPの取材に応じた複数の業界関係者によると、多くのゲーマーが女性のゲーム開発者に対して、フェミニズムに関係したツイートやリツイート、または投稿に「いいね」を押していないかを監視し、そうした投稿を見つけると開発者の雇用主に苦情を申し立て、ゲームのボイコットも辞さないと脅迫じみた圧力をかけるケースが後を絶たないという。

 取材に応じた関係者は全員、自分のキャリアに及ぶ影響や、自分の雇用先に対するユーザーからのバッシングを恐れて実名を明かすことを拒んだ。