【4月20日 AFP】ロシア外務省は19日、シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ(Eastern Ghouta)地区で、シリア政府軍がドイツ製の「塩素が入った複数の容器」と英国製の「複数の発煙弾」を発見したと明らかにした。

 ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官は「シリア政府軍が、解放された東グータ地区で、最悪の化学兵器である塩素入りの容器を発見した。ドイツ製だった。また発煙弾も見つかっており、これは注目して欲しいが、英国のソールズベリー(Salisbury)でつくられたものだ」と述べた。

 英イングランド南西部ソールズベリーでは3月4日、元二重スパイのロシア人男性とその娘が神経剤で襲撃される事件が発生している。

 英国は、ロシアがこの襲撃事件を企てたと主張しているが、ロシアはこれを断固否定。両国の外交危機につながっている。

 シリア政府の後ろ盾となっているロシアはこれまで、東グータ地区ドゥーマ(Douma)で行われたとされる化学攻撃について、反体制派と、市民ボランティアでつくる救助隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」が「でっち上げた」ものだと主張している。

 東グータ地区は反体制派の活動拠点となっていたが、今月に入りシリア政府軍が制圧している。(c)AFP