【4月20日 AFP】米民主党のタミー・ダックワース(Tammy Duckworth)上院議員(50)は19日、生後10日の娘マイリーちゃんを連れて登院した。米上院で開会中に赤ちゃんが議場に入ったのは初めて。

 イリノイ州選出のダックワース氏はドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が指名した米航空宇宙局(NASA)局長の承認に反対票を投じるため登院した。ピンク色の帽子をかぶって眠っているマイリーちゃんを膝の上に乗せたダックワース氏が議場入り口に現れると、待ちかねていた同僚議員らから拍手と「オーウ」という声が上がった。

 アジア系米国人で勲章も授与されている元軍人のダックワース氏は2004年、従軍中のイラクで副操縦士として乗っていたヘリを撃墜された際のけがで両足を失っている。車いすに乗った同氏が票を投じると、祝福する同僚議員らに取り囲まれた。

 ダックワース氏はこの出来事について記者団に対し喜びに満ちた表情で、「とても素敵だった」と語った。また与党共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務をはじめとする議員らが「心から温かく歓迎をしてくれた」と強調した。

 ダックワース氏は今月9日、在任中の米上院議員として初めて出産。上院は18日、上院議員が乳児を連れて議場に入ることを認める規則改正案を可決していた。(c)AFP