【4月20日 AFP】キューバ人民権力全国会議(国会)は19日、最高指導者であるラウル・カストロ(Raul Castro)国家評議会議長の後継議長として、ミゲル・ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)第1副議長を選出したことを正式発表した。

 カストロ兄弟以外のキューバ指導者は過去約60年間で初めて。同国は一時代の終わりを迎えた。

 ディアスカネル氏はキューバ共産党幹部の一人で、2013年に国家評議会第1副議長に就任していた。1959年のキューバ革命の「父」であるフィデル・カストロ(Fidel Castro)氏、同氏の後を継いだ弟のラウル氏に次ぎ、権力の座に就く。

 ディアスカネル氏は議長として初めての演説で、キューバの「革命」路線を維持しつつ、経済改革を継続すると言明した。

 国会は18日の投票で、唯一の候補者だったディアスカネル氏を国家評議会議長に選出。投票結果は19日に正式発表された。

 ディアスカネル氏はキューバ革命後に生まれた初の同国最高指導者で、20日に58歳の誕生日を迎える。

 一方、ラウル氏は19日、次回党大会が開催される2021年まで共産党党首にとどまることを確認しており、ディアスカネル氏は今後もラウル氏の監督下に置かれることになる。(c)AFP/Alexandre GROSBOIS