【4月19日 AFP】ボクシング、WBA世界ウエルター級王者のルーカス・マティセ(Lucas Matthysse、アルゼンチン)が18日、7月15日にマレーシアの首都クアラルンプールで行われる防衛戦で拳を交えるマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)は「全盛期を過ぎた」とした上で、「命がけ」で自身のタイトルを死守すると語った。

 今年1月に空位となっていたWBAのベルトを手にした35歳のマティセは、元8階級制覇王者のパッキャオとの対戦について「長年の夢」で「光栄」としながらも、同選手がKO負けを喫した2012年のファン・マヌエル・マルケス(Juan Manuel Marquez、メキシコ)に触れて「彼は今も素晴らしいファイターだが、マルケス戦でノックアウトされてからは別人だと思う」と語った。

 59勝(38KO)の戦績を誇り、現在は母国フィリピンで国会議員も務めるパッキャオについて、国民の多くは同選手が将来的に大統領になると考えているが、本人は政治よりもリング上での方が幸せだと主張している。

 対して、キャリア通算43戦で39勝(36KO)の数字を持つマティセは、対戦相手のステータスにひるんだ様子はなく「もちろん、マニーは本当に多くのタイトルを獲得してきた。私は一つしか手にしていないが、あきらめるつもりはない。必要であれば死もいとわない」と語った。「このタイトルは命がけで守る」

 一方のパッキャオは、ジェフ・ホーン(Jeff Horn、オーストラリア)にまさかの判定負けを喫してWBOウエルター級王座から陥落した昨年の一戦以降、実戦から離れているだけでなく、約9年間にわたりKO勝利もない状態が続いている。それでも、自身はまだ終わっていないという39歳は、フィリピン・マニラで行われた記者会見で「マニー・パッキャオは、まだまだボクシングで終わっていないということを、来る7月15日に証明したいと思っている」と話した。

 さらに「ボクシングは私の情熱だから戦い続ける。それに、フィリピンの国旗を掲げるのは最高だ」と続けたパッキャオは、パウンド・フォー・パウンド1位との呼び声も高い現WBO世界スーパーフェザー級王者のワシル・ロマチェンコ(Vasyl Lomachenko、ウクライナ)と、マティセ戦の後に拳を交えたいとの考えを示している。(c)AFP/Ayee Macaraig