【4月19日 AFP】米ネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)は18日、薬物検査で失格になったボクシング、元世界ミドル級王者のサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)に6か月の資格停止処分を科した。

 米ラスベガスで行われた聴聞会で、NACはアルバレスの処分を満場一致で承認。すでに同階級3団体統一王者のゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)との再戦をキャンセルしていた同選手への処分は、ドーピング検査で失格となった2月17日にさかのぼって適用される。

 今回の決定により、アルバレスは8月から再びリングに上がることが可能になるため、ゴロフキンとの再戦が9月に再調整される可能性も浮上している。

 カネロ(Canelo)の愛称を持つアルバレスは、当初3月5日に予定されていたゴロフキンとの再戦へ向けて準備を進めていた最中の2月17日と同20日に行われた薬物検査で、2度にわたりクレンブテロール(clenbuterol)に陽性反応を示した。

 現在27歳のアルバレスには1年間の資格停止処分が科される可能性もあったが、NAC側は同選手が調査の協力に応じたことを理由として、処分期間を6か月にしたと説明している。

 アルバレスのプロモーターであるゴールデン・ボーイ・プロモーション(Golden Boy Promotions)社も、今回の処分を受け入れる声明を発表し、今後はゴロフキンとの再戦をメキシコの独立記念日に当たる9月に再調整することを目指すと述べている。

 アルバレスとゴロフキンは、昨年9月に米ロサンゼルスで初対戦。物議を醸す判定の末に引き分けに終わったが、中立的なファンの意見の多くは、ゴロフキンの勝利で一致していた。

 両者の再戦は当初、来月にTモバイル・アリーナ(T-Mobile Arena)で開催が予定され、2018年を代表するファイトになるだろうとみられていたが、アルバレスがドーピング検査で失格になったことで、実現は不透明な状況になっていた。(c)AFP