【4月16日 AFP】ロシア政府は毎年公開している公務員の所得リストを発表し、政府内での高額所得者が大枠で判明した。だが大物政治家たちの実際の財産規模については不透明な部分が多いままとなっている。また、ある上院議員は前年比で230倍以上所得が増加し、複数の大物政治家が妻の所得を下回るなど、特異な結果もみられた。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に関しては、私財についての臆測が飛び交っているものの、リスト上で公式に発表された申告額は比較的控えめで、2017年の年収は1870万ルーブル(約3300万円)だった。

 また不動産についてプーチン氏は、77平方メートルのアパートとガレージだけを申告しており、昨年のリストに記載されていた1500平方メートルの土地については触れられていなかった。

 その一方、政権批判の急先鋒(せんぽう)に立つ野党指導者で、反汚職活動を展開するアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏から大資産家と非難されていたドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)首相は、年収856万ルーブル(約1500万円)と申告している。

 ロシア紙RBKの推計によると、景気が徐々に回復をみせる中、上級公務員の平均世帯収入が前年比で18パーセント増加したという。(c)AFP/Andrea PALASCIANO