【4月17日 AFP】フィリピン政府は17日、今月下旬から最大6か月閉鎖される予定の人気リゾート「ボラカイ(Boracay)島」に、観光客の立ち入りや抗議行動を阻止するため数百人規模の機動隊を配備すると発表した。

 フィリピン中部の小島であるボラカイ島は白い砂浜で有名だが、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は同島を下水で汚染された「汚水だめ」と表現。下水処理施設を建設して不法建造物を取り壊すため、4月26日から観光客の立ち入りを禁止するよう命じた。

 国内外の観光客を締め出すために当局が発表した島の封鎖計画によると、島に配備される警官600人以上の中には138人の「群衆追い払い部隊」も含まれるという。

 国営テレビで放送された公開討論会で、現地の警察幹部は「特にこのような思い切った対応には混乱や不透明性、低い士気は常に伴う」と述べた。

 当局の統計によると、ボラカイ島には昨年200万人の観光客が訪れ、観光収入は10億ドル(約1070億円)以上に上ったという。

 同島を閉鎖するという突然の決定を受け、多くのホテルやレストラン、旅行業者などが予約のキャンセルを余儀なくされ、観光客たちなどの間では不満が広がっているという。(c)AFP