【4月17日 AFP】カナダを代表する男子フィギュアスケートのパトリック・チャン(Patrick Chan)が16日、現役引退を表明した。2014年ソチ冬季五輪で団体と男子シングルの両方で銀メダルに輝き、2か月前の平昌冬季五輪では母国の団体金メダル獲得に貢献した27歳の同選手に対しては、「氷上の内外における王者」とたたえる声が上がっている。

 カナダ選手権(Canadian Figure Skating Championships)では2007-08シーズンから10連覇を果たし、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)では通算3度の優勝を誇るチャンは、協会のスケート・カナダ(Skate Canada)で「競技としてのフィギュアスケートでは、自分の夢と野望は達成した。次は新たな挑戦と機会に向けて動き出すときだ」と語った。

「練習に励み、不屈の努力を重ね、そして身をささげることによって、何事も可能であるということが大勢の若手選手たちに伝わっているのを願っている」

 スケート・カナダのデブラ・アームストロング(Debra Armstrong)CEOは、「彼の美しく叙情的なスケーティングは、彼の社交性や前向きな人柄と一致するものであり、それが氷上の内外における王者たる理由となっている」とコメント。ハイパフォーマンス・ディレクターのマイク・スリップチャック(Mike Slipchuk)氏も「パトリックがこのスポーツに与えた影響は、カナダのフィギュアスケート界が成功し続ける手助けとなっている」と述べた。

 チャンは五輪と世界選手権のほかに、グランプリ(GP)シリーズでは合計15個のメダルを獲得し、GPファイナルでは計2個の金メダルに輝いた。(c)AFP