【4月17日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、自身を大統領には「道徳的に不適格」だと批判したジェームズ・コミー(James Comey)前連邦捜査局(FBI)長官に反発し、コミー氏は「多くの犯罪」に及んだと主張した。

 トランプ氏は早朝のツイッター(Twitter)への投稿で、自身が昨年5月に解任したコミー氏が議会で虚偽の証言を行ったと主張。さらに、2016年大統領選の世論調査でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が高い支持を得ていたことを理由に、同氏の刑事責任を追及しなかったと批判した。

「コミーは、いかさまヒラリーと話をするよりもずっと前に、彼女の免責を立案し(議会でG上院議員にうそをついた)、そして彼女の世論調査結果に基づいて決定を下した。不満を抱いた彼と(前FBI副長官のアンドリュー・)マケイブ(Andrew McCabe)らは、多くの犯罪に及んだ!」(トランプ氏の投稿より)

 コミー氏は15日、自身の回顧録「A Higher Loyalty: Truth, Lies, and Leadership(高い忠誠心:真実とうそとリーダーシップ)」の宣伝活動の皮切りとして米ABCのインタビューに応じ、トランプ氏は虚言癖があり「周囲の人々をおとしめる」人物だと批判していた。

 トランプ氏と共和党は、この暴露本の影響を抑えようと、コミー氏が機密情報を漏えいしただとか、クリントン氏に対する2016年の捜査で不正を行ったと主張している。

 共和党は、同書に対抗するウェブサイトを立ち上げ、前FBI長官を「うそつきコミー」と呼び批判。トランプ氏はコミー氏を「信用できないげす」などと罵倒(ばとう)し、同氏を解任したことは「非常に光栄」だと述べている。(c)AFP/Paul HANDLEY