【4月16日 AFP】米東部ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia)にあるコーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks)の店舗で、黒人の男性客2人が友人を待っている間に逮捕される出来事があった。その様子を写した動画が拡散し、ソーシャルメディアでは非難が噴出。同社のケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)最高経営責任者(CEO)が謝罪に追い込まれる事態になった。

 問題の動画はツイッター(Twitter)に12日に投稿され、これまでに数百万回再生された。米人気ヒップホップグループ、ザ・ルーツ(The Roots)のドラマー、クエストラブ(QuestLove)さんが「黒人がスターバックスで待っているのは犯罪なのか」と批判するなど広範な反発を招いた。

 ジョンソンCEOは声明で「非難されるべき結末」になったとして男性2人に「心からのおわび」を表明。調査を行い、再発防止に向けて「必要な変更」をすると約束した。

「スターバックスは差別や(人種によって対象を絞って捜査する)レイシャル・プロファイリングには断固反対する」とも強調した。

 自身も黒人であるフィラデルフィアのリチャード・ロス(Richard Ross)警察本部長によると、スターバックスの店舗従業員は、2人が店内の席に座ったが注文するのを拒否したため、不法侵入だとして緊急通報した。駆け付けた警官らは2人に退去を「丁寧に」求めたが、最終的に逮捕することになったという。

 2人はスターバックスが告訴しないとしたため釈放された。(c)AFP