【4月15日 AFP】2006年のサッカーW杯ドイツ大会を制したイタリア代表の一員で、現在イタリア・セリエBのFCバーリ(FC Bari 1908)を率いるファビオ・グロッソ(Fabio Grosso)監督が、ライバルであるデルフィーノ・ペスカーラ1936(Delfino Pescara 1936)との一戦を前に、自宅の外に雄鶏(おんどり)の死骸を置かれるという脅迫を受けたことを明かした。

 どちらもアドリア海沿いの町をホームとするバーリとペスカーラの関係は、ペスカーラ近郊に自宅のあるグロッソ監督が、2017年にバーリの指揮官に就任したことで張り詰めたものになっていた。そして直接対決の14日が近づくと、グロッソ監督に対する脅しはさらに悪化し、ペスカーラ近郊のスポルトーレ(Spoltore)にある監督の自宅では、壁に落書きがされ、バーリのシンボルでもある雄鶏の死骸が門につるされたという。

 さらに試合前夜には、バーリの選手の安眠を妨げようと、チームが泊っているホテルの外で紙を折ったものを破裂させる嫌がらせもあった。バーリのコーチングスタッフが野球のバットを持ったペスカーラの過激サポーターの集団に脅されたという報道も出ている。

 グロッソ監督は「残念ながら、一部の人間によってペスカーラの名が汚された。あまりこの話はしたくない。ずっとそこに住んできたし、これからも住むつもりだからだ。数人の過ちで、ペスカーラが進んだ町だという私の見方が変わることはない」と話した。

 グロッソ監督はセリエAのインテル(Inter Milan)やユベントス(Juventus)などでプレーし、W杯ドイツ大会では優勝に貢献した。試合はペスカーラの本拠地スタディオ・アドリアティコ(Stadio Adriatico)で行われ、2-2の引き分けに終わった。(c)AFP