【4月14日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)は13日、今季終了をもって退任するユップ・ハインケス(Jupp Heynckes)監督の後任として、同リーグのフランクフルト(Eintracht Frankfurt)を率いるニコ・コヴァチ(Niko Kovac)監督を新指揮官に迎えると発表した。

 バイエルンのスポーツディレクター、ハサン・サリハミジッチ(Hasan Salihamidzic)氏は、「ニコはバイエルンの元選手で、クラブ関係者やクラブの体制、DNAを熟知している。われわれは彼が今後のバイエルンにとって的確な指導者だと確信している」とコメントした。

 46歳の元クロアチア代表は、7月1日から3年契約をスタートさせることになる。コヴァチ新監督の弟で、フランクフルトでアシスタントコーチを務める44歳のロベルト・コヴァチ(Robert Kovac)氏も入閣が決まっている。

 ドイツ・ベルリンでクロアチア人夫婦の元に生まれたコヴァチ兄弟はともにバイエルンでのプレー経験を持ち、それぞれ代表チームでも活躍した。また同代表でも兄ニコが監督、弟ロベルトがアシスタントコーチを務めたことがある。

 しかしながらフランクフルト側はこのニュースに憤慨し、バイエルンは「プロらしくなく、罰当たりだ」と非難の声を上げている。

 フランクフルトでスポーツディレクターを務めるフレディ・ボビッチ(Fredi Bobic)氏は「接触がなかった。仮にどこかのチームがわれわれから何かを手にしたいなら、われわれに連絡するべきだ。自分たちのことしか考えない。それがバイエルンのやり口だ」とコメントした。

 またボビッチ氏は、リーグ5位につけるフランクフルトが来季のサッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)出場権をかけたバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)との大一番を14日に控えている中での発表というタイミングにも怒りをみせている。

 コヴァチ監督は「来季も私がフランクフルトの監督でいることに疑いの余地はない」とコメントしていたが、ボビッチ氏によれば同指揮官との2019年までの契約の中には、「欧州強豪クラブ」からのオファーを受けた場合は退任を許可するという項目があったという。(c)AFP