【4月14日 東方新報】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)の予選も兼ねたアジア杯で、中国女子代表は9日、フィリピンを3-0で下し、2戦全勝でいち早くW杯出場を決めた。しかし、楽勝の背景には、依然としてチーム自体の問題がある。だから祝うべきことではあるが、素直に喜べないのだ。

 今回のアジア杯、中国は日本や韓国、オーストラリアなど強豪チームとは別グループとなり楽な組み分けとなった。同組最大のライバルのタイ(世界ランキング30位)を初戦で4-0と下し、次戦のフィリピンはかなり格下だった。中国は過去、フィリピンと3度対戦し3戦で47ゴールを決めている。しかも、今回のフィリピン代表は、アマチュア中心で構成されている。世界ランキング17位の中国がW杯の出場を決めたのは、いたって当然のことである。

 中国女子が、いち早くW杯進出を決めたことは確かに良いニュースではあるが、この2試合の内容だけでは、チームとしてまだ多くの情報を読み取ることはできない。

「本当の試練は、準決勝ぐらいからだ」とすべての選手が言う。つまり、強敵と対戦することによってチームの真価が問われるということだ。

 フランス女子W杯は正式に参加枠が24チームまで増えた。アジア枠は五つ。中国女子チームのレベルを考えれば、アジア圏を突破するのもそれほど難しくないだろう。

 3年前、中国女子チームがW杯に出場した時はベスト8入りした。その時に対戦し勝利したオランダやイングランドは、今や欧州トップクラスに変貌を遂げている。

 一方で、中国女子代表は近年、全体的にレベルが下降気味だというのも事実だ。今のチームのレベルについて、関心も高いとは言えない。最近行われた各国強豪チームとのカップ戦に参加した中国女子は、1勝3敗の結果で最下位から2番目だったことは、言及しておくべきだろう。(c)東方新報/AFPBB News