【4月13日 AFP】米国の次期国務長官に指名されている中央情報局(CIA)のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)長官は12日、米軍主導の有志連合が今年2月にシリアで実施した空爆で、ロシア人傭兵(ようへい)およそ200人が死亡したと認めるような発言をした。

 ポンペオ氏は上院外交委員会で開かれた指名承認に関する公聴会で、詳細には触れなかったものの「シリアで何週間か前、ロシア人が敵対相手と遭遇し、200人ほどが死亡した」と言及した。

 これまでの複数の報道によると、2月の戦闘にはロシアの民間軍事会社「ワグネル(Wagner)」に雇われたロシア人傭兵が参加していたという。

 戦闘ではクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」を襲撃したシリア政権側の部隊を撃退するため、有志連合が空からの支援を要請されていた。一方、ロシア政府は空爆で犠牲となったのは自国の民間人5人だと主張している。

 米政府は当初、同戦闘でシリア政権側の部隊に所属する少なくとも100人が死亡したと発表。また調査を行ったロシア人ブロガーのグループも、ロシア人の死者数十人の身元を確認したという。

 ロシアはバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権を支援するためシリアに正規軍を配備しているが、報道によるとワグネルはロシア政府の暗黙の了承の下、シリアで民兵組織を展開しているという。(c)AFP