【4月13日 AFP】昨年5月にドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領に米連邦捜査局(FBI)長官職を解任されたジェームズ・コミー(James Comey)氏が、今月17日発売予定の暴露本「A Higher Loyalty: Truth, Lies, and Leadership(高い忠誠心:真実とうそとリーダーシップ)」の中で、トランプ氏は絶対的な忠誠心を要求し、世界の全てを敵視し、口を開けばうそばかりついている「マフィアのボス」を連想させると記していることが明らかになった。

 米メディアが12日にリークした同書の抜粋によるとトランプ氏はまた、同氏が雇ったロシア人売春婦がモスクワのホテルの一室でベッドの上に放尿する動画が存在するとされる疑惑を気に病み、そのことで頭がいっぱいだという。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)によると、コミー氏はトランプ氏が「別の現実の繭」の中で生きており、周りの人間をその世界に引きずり込もうとしているとも書いている。

「無言の同意の輪。完全に支配するボス。忠誠の誓い。米国対その他という世界観。大小全てのことにうそをつき、忠誠心という基準で動いて道徳や真実よりも組織を重視する」(抜粋より)

 コミー氏は、トランプ氏は生まれつき善悪の判断さえできないとまで書いている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、コミー氏は「この大統領は非倫理的で、真実や制度の価値観と結びついていない」とも述べた。