【4月12日 AFP】欧州航空安全局(EASA)が、近日中にシリアへの軍事攻撃が行われる可能性について注意を呼び掛けたことを受け、国際線を運航する航空会社が運航計画を変更していることが、11日分かった。

 EASAは10日、航空各社に対し「空対地または巡航ミサイルが72時間以内に」発射される可能性について警告を発し、航空会社に予防措置を取るよう注意を呼び掛けた。

 エールフランス(Air France)は、「EASAの情報を考慮し、影響を受ける(可能性がある)目的地、特にレバノンのベイルートとイスラエルのテルアビブ(Tel Aviv)への運航計画を変更した」と発表し、状況を監視中だと付け加えた。

 レバノン国営の中東航空(Middle East Airlines)もベイルート行きの航空便の飛行経路を変更すると、ベイルートの空港職員がAFPに明らかにした。また、「EASAによる警告を受けて下した決定は、明日(12日)朝以降のすべての発着便が対象である」と述べた。

 湾岸地域を飛行する航空便は、シリア北部上空を飛行する代わりにエジプトのシナイ半島( Sinai Peninsula)上空を飛行することになるため、最も影響を受けるとみられ、30~40分の遅延が予想される。

 EASAは、軍事行動がとられた場合、影響が及ぶ地域では商業飛行の「無線航法装置が断続的に混乱する」恐れがあるとしている。(c)AFP