【4月12日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)は11日、準々決勝第2戦が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はユベントス(Juventus)に1-3で敗れたものの、試合終了間際のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)のPKが決勝点となり、2戦合計スコア4-3でベスト4入りを決めた。

 試合は第1戦を0-3で落としていたユベントスが開始早々の76秒、マリオ・マンジュキッチ(Mario Mandzukic)のヘディングシュートで先制。これはレアルのチャンピオンズリーグにおける最速失点となった。ハーフタイム直前には、再びファーサイドのマンジュキッチが味方のクロスに頭で合わせ、2点を先行して前半を終えた。

 さらに後半15分、ダグラス・コスタ(Douglas Costa)のクロスをGKケイロール・ナバス(Keylor Navas)が処理し損なうと、ブレーズ・マテュイディ(Blaise Matuidi)がこぼれ球を押し込み、ユベントスが2戦合計同点に持ち込むゴールを挙げた。

 これでスペイン勢がベスト8で全滅する可能性も生まれたが、迎えた後半ロスタイム3分、ルーカス・バスケス(Lucas Vazquez)がメディ・ベナティア(Medhi Benatia)に後ろから倒されると、マイケル・オリバー(Michael Oliver)主審はPKを指示した。

 ユベントスの選手が主審を取り囲む中、最前列で猛烈に抗議した守護神ジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)は退場を宣告された。その中でロナウドは冷静さを保ち、最後は後半ロスタイム7分、ゴール右上の隅にPKを決めてチームを準決勝に導いた。

 判定はブッフォンが主張するほどお粗末なものではなかったが、チャンピオンズリーグで125試合に出場しながらいまだタイトルには手が届かず、これが自身最後の同大会の試合になる可能性も大きいだけに、フラストレーションを抑えきれなかった。

 ブッフォンは試合後、イタリアのメディアセット・プレミアム(Mediaset Premium)に対して「あの審判にはハートがない。心のかわりにあるのはごみ袋だ。人間性と勇気がないなら、奥さんと飲み物片手にスタンドで観戦してるべきだった」と話した。ベナティアも、PKの判定は「レイプされた」ようなものだと問題になりそうなコメントを残している。

 対して自身が持つチャンピオンズリーグ連続ゴール記録を11試合に更新したロナウドは、beINスポーツ(beIN Sports Spain)に対して「なぜ彼らがPKに抗議したのかわからない。ファウルで止めていなければ多分ルーカスが点を決めていた。試合中ずっと、ベナティアや残りの選手は僕らを後ろから蹴っていた。とはいえ満足だし、これで準決勝に行ける」と話した。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督はもう少しブッフォンに同情的で「あれは少しかわいそうだったが、われわれにどうこうできることではない。チャンピオンズリーグのキャリアがあんな形で終わるのは残念だが、それで彼の実績が無になるわけではない」と話している。

 0-3からの逆転という不可能を可能にする寸前まで行きながら、敗れ去ったユベントスのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は「苦い味の残る敗退だ。延長戦に持ち込むチャンスをつかめなかった。2試合合計で見れば、どちらのチームが勝ち進んでもおかしくなかったと思う」とコメントした。(c)AFP/Thomas ALLNUTT