【4月12日 AFP】交流サイト(SNS)世界最大手、米フェイスブック(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は11日、米下院の公聴会で証言し、外部企業に流出したユーザー情報の中に自身の個人情報も含まれていたことを認めた。一方で、広告主へのユーザー情報提供方法をめぐる厳しい批判に反論し、自社のビジネスモデルを擁護した。

 ザッカーバーグ氏は、前日の上院に続き2日目となる下院エネルギー・商業委員会(House Energy and Commerce Committee)公聴会での証言で、ユーザー情報の不正使用をめぐり厳しい視線が注がれているソーシャルメディア企業に対する規制は「不可避」だと認めた。だが同時に、フェイスブックが無料会員22億人のデータや投稿を利用し4800億ドル(約51兆円)に上る広告収入を得ていることをかたくなに擁護した。

 また、2016年の米大統領選挙でトランプ陣営に雇われた英企業ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)がフェイスブックから8700万人分のユーザーデータを不正取得した問題について、自身のものを含むユーザー情報が外部に流出した経路は既に遮断されていると改めて強調した。

 ザッカーバーグ氏は前日の上院での公聴会で、ケンブリッジ・アナリティカによる個人情報不正使用の責任は自分にあると認めていた。だが下院公聴会では、データの利用を許すかどうかはユーザーの選択にゆだねられているとし、情報利用に関する既存の「オプトイン(事前承認)」規定によってプライバシーは十分に保護できているとの見方を固持した。(c)AFP/Paul HANDLEY