【4月13日 AFP】「今はもう、ドローンに夢中だね」。電子工学の学位を持つヌーサリー・ドゥンビア(Noursely Doumbia)さんは現在、コートジボワールの実質的首都アビジャン(Abidjan)のドローン操縦士養成コースで学んでいる。

 コートジボワール電力会社(CIE)の「ドローンアカデミー」は、同社のインフラ設備の保守制度に革命を起こし、最終的に経費を節減する目的で設置された。ドローンの使用は欧州ではすでに普及しているが、西アフリカではまだ初期段階にある。

 CIEは西アフリカで水事業および電力事業を展開する仏エラノブ(Eranove)グループの子会社。2万5000キロ以上にわたり張り巡らされた同社の国内送電網を、ドローンを使って点検する目的でアカデミーを開設した。現在は約20人が操縦士の訓練を受けている。

「植生管理が大きな問題になっている。常に樹木を伐採する必要に駆られているが、送電網は国内全土にわたっており困難だ」と、CIEのドローン操縦士養成コースの責任者であるベンジャミン・マトン(Benjamin Mathon)さんは説明した。

 大雨が降ると通行できなくなる舗装されていない道、広域に青々と生い茂った樹木、つぎはぎだらけの道路網。このような状況が、32万2000平方キロの広さの国土の各所に設置された送電鉄塔へのアクセスを困難にしている。

 カメラ、温度計、レーザーセンサーを搭載したドローンで上空を飛行した後、「人工知能(AI)プログラムで、欠陥やさびたボルト、破損したケーブルなどがないか画像を分析する」と、マトンさんは説明した。