【4月11日 AFP】アルゼンチン最大のビーチリゾート、マルデルプラタ(Mar del Plata)の浜辺にクジラが打ち上げられた。数日にわたって地元住民や専門家らが救助活動を行ったが、その甲斐なく9日に死んだ。

 体長約8メートル、重さ約6トンのクジラは7日に打ち上げられ、海に戻して命を救おうと大勢の人が一丸になって救助に当たった。

 マルデルプラタにある海洋テーマパーク「Aquarium」の獣医師、アドリアン・ファイエラ(Adrian Faiela)氏がアルゼンチンの国営通信社TELAMに語ったところによると、クジラには虚血と感染症の症状がみられた。複数のヒレを負傷していたことから、打ち上げられる前から病気だった可能性があるという。

 ファイエラ氏は救助活動の最中、尾ヒレが動いたのを見て助かったと喜んだが、すぐにそれが死の直前の反射的な動きだと悟った。クジラはそれから間もなく死んだという。

 それでも、救助活動に加わった地元住民の一人はAFPに「救出にこれほど大勢の人が集まったのは驚きだ」と語った。(c)AFP