【4月15日 東方新報】国際南極旅行業協会(IAATO)によると、2016~17年に南極を訪れた旅行客は4万4367人だった。中でも中国人旅行客は前年同期比25%増加ののべ5300人で、全体の12%を占め、米国に次いで2番目に多かった。

 中国の南極北極旅行を手がける極之美極地旅行機構(Tripolers)の王洪涛(Wang Hongtao)総経理は、「中国の南極旅行は比較的遅く始まったが、急速に発展し、成長率は世界の南極旅行全体の成長率よりはるかに高い。中国の社会経済の発展レベルが向上し、国内の旅行会社が積極的に宣伝したことが関係している」と話す。

 南極旅行は景観を楽しむほかに、環境保護、科学や文化を学ぶ旅でもある。旅行客は極限の気候を体験し、地球独自の生態系を間近に見聞きし、100年前の探検家らの足跡をたどることができる。そして、南極を保護する重要性を実感できる。

 中国の南極旅行市場は、巨大な潜在能力を秘めている。国家海洋局極地考察弁公室の陳丹紅(Chen Danhong)副巡視員は、「南極旅行は南極地域の平和的利用の一つの方法だ。国際ルールを厳守するという前提で、人々の新たなニーズに応えられる」と話す。

 南極旅行は1960年代ごろ始まった。旅行者数は、かつての年間数百名から現在は5万人に増えた。(c)東方新報/AFPBB News