【4月7日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)のイスラエルとの境界付近で6日、抗議デモを行ったパレスチナ人らがイスラエル軍と衝突し、パレスチナ人7人が死亡した。ガザ地区は1週間前にも大規模なデモが2014年のガザ紛争以降最悪の流血の惨事に発展する事態が起きていた。

 ガザの保健省によると死者には16歳の若者も含まれていた。この他に408人のパレスチナ人が病院や医療センターで治療を受けた。

 パレスチナ・ジャーナリスト・シンジケート(Palestinian Journalists Syndicate)は少なくとも6人のジャーナリストが発砲され負傷したと発表した。これについてイスラエル軍報道官はコメントしなかった。

 パレスチナ側は積み上げたタイヤを燃やし、境界フェンス越しにイスラエル兵士らに石を投げつけた。兵士らは催涙ガスと実弾射撃で対応した。タイヤを燃やすのはイスラエルの狙撃兵に対し煙幕を張るのが狙いだ。

 抗議デモはガザ地区南部のハンユニス(Khan Yunis)のイスラエルとの境界付近やガザ市(Gaza City)の東などで行われ、イスラエル側の推計で2万人が参加した。デモ参加者は数万人がデモを行ってイスラエル軍と衝突になりパレスチナ人19人が死亡した1週間前の3月30日より少なかった。

 イスラエルの実弾射撃に対する批判が高まる中、国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は特にイスラエル側に対し、死傷者を出さないため武器使用の自制を呼びかけていた。

 パレスチナ難民を支援するデモ参加者らは抗議行動を展開しており、デモは6週間続けられる予定だ。1948年のイスラエル建国前後の戦争で70万人以上のパレスチナ人が住む土地を追われ難民となっている。(c)AFP/Joe Dyke and Mai Yaghi