【4月6日 AFP】英国の企業・公的組織で、男性の賃金が女性よりも多いケースが8割に上っていることが、5日に公表されたデータで明らかになった。職場で長年続く男女格差が裏付けられた形となった。

 テリーザ・メイ(Theresa May)英首相は昨年、従業員250人以上を抱える雇用主に対し男女間の賃金格差の詳細を平等省に提出することを義務付けていた。

 期限までに情報を提出したのは約1万社。応じなかった場合には、法的措置を受けるとみられる。

 データによると民間企業と公的組織の78%で、男性の賃金が女性を上回っていた。一方、女性の方が多いケースは14%、賃金格差がないのは8%にとどまった。全ての企業・組織の平均で見ると賃金格差は12%だった。

 メイ首相は今週、男女の賃金格差という「著しい不平等」の是正に取り組むと言明。100年前の女性参政権運動になぞらえた。

 故マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)氏に次ぐ英国2番目の女性首相であるメイ氏は、賃金格差解消を推進し、バックオフィスの従業員から高報酬の役員まで、同じ仕事に従事する人に対し同額の報酬が支払われることを目指している。(c)AFP