【4月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の車列に中指を立てて侮辱する姿を写真に撮られた後、勤務先の会社を解雇された米女性が、以前の雇用主を提訴していることが分かった。

 この女性は、米政府や米軍を顧客に持つインフラ企業、アキマ(Akima)の元マーケティングアナリストで、シングルマザーのジュリ・ブリスクマン(Juli Briskman)さん。

 4日にバージニア州の裁判所に提出された訴状をAFPが確認したところによると、ブリスクマンさんは、同社による解雇の判断は言論の自由を侵害するものだと主張している。

 ブリスクマンさんは昨年10月28日、自転車に乗っていたところ、ゴルフ場とホワイトハウス(White House)の間を移動するトランプ氏の車列に追い越された。

 その際、ブリスクマンさんは右手でハンドルを握りながら、左手の中指を立てた。この瞬間はAFPのホワイトハウス担当カメラマン、ブレンダン・スミャロウスキ(Brendan Smialowski)によって撮影され、瞬く間にインターネット上で拡散した。

 写真にはブリスクマンさんの背後しか写っていないが、ブリスクマンさんは被写体が自分だと公表することを決め、自身のフェイスブック(Facebook)とツイッター(Twitter)のプロフィール画像に使用。その3日後にアキマを解雇された。

 ブリスクマンさんは訴状で、アキマはブリスクマンさんの行為の結果、契約を失うことを恐れたと指摘。解雇は言論の自由を定めた合衆国憲法修正第1条(First Amendment)およびバージニア憲法(Virginia Constitution)への違反に当たる報復行為だと主張している。(c)AFP