【4月6日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立運動をめぐり、先月にドイツで逮捕された同州のカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)前州首相について、独裁判所は5日、スペインが要請している反逆容疑での本国送還を拒否し、他のより軽い容疑について審理が行われる間の保釈を認める判断を下した。

 裁判所は声明で、昨年10月のカタルーニャ州独立をめぐる住民投票に際して発生した暴力行為にプチデモン氏は直接関わらなかったことから、同氏の行動はドイツ法では処罰の対象とならず、反逆容疑での送還は違法との見解を示した。

 一方、公金不正使用の容疑での送還についてはまだ可能性はあると説明。ただし、今後数日から数週間のうちに「さらなる事実が明らかにされ、情報が集まる必要がある」とした。だが当面の間、プチデモン氏は7万5000ユーロ(約990万円)の保釈金支払いなどを条件に保釈が認められた。

 プチデモン氏は、スペイン最高裁が出した国際逮捕状に基づき、先月25日からドイツ北部ノイミュンスター(Neumuenster)で身柄を拘束されている。保釈の見通しは今のところ立っていないが、プチデモン氏の弁護士は独DPA通信に対し、できるだけ早期に保釈条件を満たす意向を表明。一方で、5日夜の保釈は不可能かもしれないと述べた。(c)AFP