【4月5日 AFP】四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇る男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が、今週末に行われる国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)の準々決勝で1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)以来となる実戦に復帰する。

 ホーム・バレンシアのバレンシア闘牛場(Plaza de Toros de Valencia)でドイツと戦う母国を引っ張る31歳のナダルは、2004年のデビュー戦以降、デビスカップのシングルスでは無傷の22連勝中だが、ここ最近の状態には不安が残る。先日には世界ランキング1位に返り咲いたが、全豪オープン準々決勝で棄権を余儀なくされ、続くBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2018)とマイアミ・オープン(Miami Open 2018)でも自身を欠場に追い込んだ脚は、万全からは程遠い状態となっている。

 スペインにとって脅威となる、世界ランク4位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)と直接対決の可能性もあるドイツ戦を前にナダルは「タフな数か月間だった」としながらも、「でも戻って来られてわくわくしている。自分にとって前向きな1週間になればいいなと思っている」と語った。

 しかし、コーチで長年の友人でもあるカルロス・モヤ(Carlos Moya)氏は、筋書き通りにいけば6月の全仏オープンテニス(French Open 2018)で11度目のタイトルが懸かる春のクレーシーズンをナダルは見据えているとし、ファンには焦らないよう求めている。「彼はまだ100パーセントではないが、1、2試合で勝つことができれば好材料になるかもしれない」

 デビスカップで5度の優勝経験を誇るスペインは今回、ナダルを筆頭に、世界12位のパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta)、同17位のロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut)と3人のトップ20選手がラインアップに顔をそろえた。

 対して、11年ぶりの準決勝進出を目指すドイツは、今回が4度目のデビスカップ出場となるズベレフとベテランのフィリップ・コールシュライバー(Philipp Kohlschreiber)の2人に頼る形となる。しかし、スペインは選手層に加え、ホームで行われた試合では26連勝を収めており、最後に母国で敗れたのは1999年のブラジル戦となっている。(c)AFP/Dave JAMES