【4月5日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)、準々決勝第1戦のリバプール(Liverpool FC)対マンチェスター・シティ(Manchester City)戦の前に、シティのチームバスに瓶や缶が投げつけられて窓ガラスが割れ、警官2人がけがをする出来事があった。シティのジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は運営に疑問を呈し、リバプールは謝罪に追い込まれた。

 試合前日の記者会見で、手荒すぎる歓迎が予想されることをメディアから伝えられていたグアルディオラ監督は、安全対策が強化されなかった点に疑問を投げかけた。そして、前年のチャンピオンズリーグの試合で起こったボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)のバス事件を考えても、チームバス全般の安全をもっと高める措置を講じてもいいのではないかと訴えた。

「きのう、みなさん(メディア)からその話をされたが、私がチャンピオンズリーグの試合でここへ来るのは初めてだった。みなさんがそうなると説明し、そしてその通りのことが起こった。警察がそうした動きを知っていたら、普通は発生を防ごうとすると思うのだが」

「1年前にはドルトムントでも事件が起こった。われわれはサッカーをしにここへきている。スポーツだし、こういう状況は理解できない。バスは壊れた。しかし、リバプールのような権威あるクラブがこういったことをするとは思いたくない。もちろん、やったのはリバプールではなく一般の人たちだ。それでも、できれば二度と起こってほしくない」

 リバプールとしては9年ぶりのチャンピオンズリーグ準々決勝ということもあって、この試合では会場となるアンフィールド(Anfield)のまわりでサポーターが発煙筒をたき、異様な雰囲気が作り出された。報道によれば、バスは使い物にならないくらいに壊され、クラブは帰路で使うバスを別に手配したという。

 これを受けてリバプールはすぐに声明を発表し、壊した人間を特定すると誓った。

「われわれは、チャンピオンズリーグ準々決勝の前に起こった出来事を最大限の強さで非難します。その出来事で、アンフィールドに向かっていたマンチェスター・シティのチームバスが損壊しました。事件に遭われたペップ・グアルディオラ監督と選手、スタッフ、役員のみなさまに心よりお詫び申し上げます」

 地元警察は、犯人の行動を「ぞっとする」と形容し、捜査を行う予定であることを明かした。試合の警備責任者を務めた警視正は「幸いにもバスに乗っていた面々にけがはなかったが、バスに向かって投げつけられた物に当たり、われわれの警察官2名が負傷した」と話した。

 試合はリバプールが3-0でシティを下している。(c)AFP/Kieran CANNING