【4月2日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は1日、同社が「経営破綻した」とツイッター(Twitter)に投稿し、不祥事に揺れる自社をエープリルフールの冗談の種にした。

 宇宙開発企業スペースX(SpaceX)CEOでもあるマスク氏は、「資金調達のため懸命に努力し、最後の手段として(キリスト教の復活祭を祝う)イースターエッグの大量販売もしたが、残念ながらテスラが完全に経営破綻したことを発表する。破綻だなんて、信じられないだろう」とツイートした。

 続けてマスク氏は、「破綻!」と書かれた段ボール紙を手に、テスラの新型EV「モデル3(Model 3)」にもたれかかって気絶したふりをする自身の写真も投稿した。

 この冗談ツイートに先立ち、大きな負債を抱え2003年の創業以来利益を出していないテスラの将来をめぐり、重大なリスクがあると指摘する報告が相次いでいた。

 同社の株価は2月末からおよそ25%下落した。さらに、3月23日に米カリフォルニア州で起きたテスラ車の死亡事故を受け、米運輸安全委員会(NTSB)が同社の調査に入っている。

 この事故についてテスラは3月31日、同社の運転支援機能「オートパイロット」の作動中に起きたことを認めた。ただ、運転していた男性は視覚情報と音で繰り返し警告が出ていたにもかかわらず無視し、さらに車が高速道路のフェンスに衝突する直前の6秒間はハンドルに触れた形跡がなかったと説明している。(c)AFP