【4月2日 AFP】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)を乗せたボートが1日、マレーシアに向かう途中、悪天候のためタイ南部の島に一時停泊したことが分かった。タイ当局が明らかにした。子どもを含む56人が乗っていたという。ロヒンギャをめぐっては、ミャンマーでの迫害を逃れて避難したバングラデシュのキャンプの過密化に懸念が広がっている。

 ロヒンギャがボートで南に脱出する動きは、タイ政府が2015年に域内の人身売買ネットワークを取り締まって以降、めったに見られなくなっている。当時の取り締まりでは、大勢が海上やジャングルに取り残され問題になった。

 今回ボートが停泊したのはタイ南部クラビ(Krabi)県の島。クラビ県の知事はボートに乗っていたのがロヒンギャだとは確認したが、どこから来たかのかは分からないと述べた。

 知事によると、ボートは1日朝、暴風雨を避けるため人気観光地のランタ(Koh Lanta)島付近に停泊。男女と子ども計56人が乗っており、マレーシアに行くことを望んでいたという。

 タイ当局者はAFPに、ボートは海軍の船に付き添われて、2日朝にはマレーシアとの国境付近に到着する見込みだと話した。(c)AFP