【4月1日 AFP】中国有人宇宙プログラム室(CMSEO)は1日、制御不能になっている中国の宇宙実験室「天宮1号(Tiangong-1)」が24時間以内に大気圏に突入し、空中で燃え尽きるとの見通しを明らかにした。大気圏突入時の速度は時速2万6000キロに達するという。

 CMSEOは、天宮1号が中国時間2日に制御不能な状態で大気圏に突入すると予想している。これは欧州宇宙機関(ESA)の予測ともほぼ一致している。

 CMSEOのこれまでの発表によると、重量8トンの天宮1号の落下により何らかの被害が起きることはなく、天宮1号が燃え尽きる様子は流星群のように「壮麗な」ショーになるという。

 ESAによると、天宮1号の突入地点の予測幅はいまだ「かなり広く」、燃え尽きなかった残骸は北緯43度から南緯43度の間、ニュージーランドから米中西部の間のどこかに落ちる可能性があるという。

 CMSEOはウィーチャット(WeChat)のアカウントで、天宮1号の大気圏突入について「心配する必要はない」と述べ、「SF映画のように地上に激突することはなく、大気圏に突入する際に(流星群のような)素晴らしいものとなり、美しい星空を横切るだろう」と説明している。

 天宮1号は2011年9月に軌道に投入され、独自の有人宇宙ステーション建設を目指す中国にとって大きな一歩となった。(c)AFP