【3月27日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は27日、イエメン内戦にサウジアラビア主導の連合軍が介入した2015年以降、学校への通学を断念したイエメンの子どもの数が50万人近くに上ることを明らかにした。

 ユニセフによると、同国では戦闘に投入される未成年者が増えている一方、通学を断念した子どもも含め、教育機会に恵まれていない子どもの数は200万人に上るという。

 ユニセフ・イエメン事務所のメリトセル・レラーノ(Meritxell Relano)代表は、「教育の機会が全くない、もしくは限られているため、イエメンの子どもたち全世代が暗い未来に直面している」と語った。

 レラーノ氏は、殺される恐れがあるために通学も危険になっていると指摘した上、「子どもの安全を懸念し、多くの親が自分の子を自宅にとどめるようにしている。教育機会の欠如は子どもたちや家庭を早期結婚、児童労働、兵士への採用といった危険な選択肢に追いやっている」と懸念を示した。

 また、イエメンでは1年以上にわたって教師への給与支払いが滞っており、さらに450万人の児童が公教育を受ける機会を失う可能性があるという。同国は長らくアラブ世界における最貧国に甘んじ、長引く内戦により国内は飢餓寸前まで状況が悪化している。(c)AFP