【3月25日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2018)は24日、イタリア・ミラノでアイスダンス・フリーダンス(FD)が行われ、平昌冬季五輪で衣装がはだけるアクシデントに見舞われたフランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が通算3度目の優勝を飾った。

 五輪のショートダンス(SD)でまさかのアクシデントに遭遇しながらも銀メダルを獲得したパパダキス/シゼロン組は、前日のSDでショートの世界最高点を出して首位に立つと、完璧な演技を見せたこの日のフリーでも歴代最高となる123.47点を記録。合計207.20点で2015年、16年に続く3度目の世界選手権制覇を果たした。

 シゼロンは「本当に特別な瞬間を感じる大会にしたいと考えていたし、その目標を達成できた。これからゆっくり味わいたいと思う。もちろん得点には満足しているけれど、氷の上で味わった感覚もうれしかった」とコメント。

「自分たちの滑りをかなりうまくコントロールできました。このプログラムで、これだけのクオリティーを出せたことはあまりありません。お互いのつながり、観客のみなさんとのつながりは素晴らしいものでした」

 22歳のパパダキス、23歳のシゼロンの2人は、2017年にアイスダンスでは初となる合計200点超えを達成するなど、最高のシーズンを送っていたが、金メダルが期待された五輪では、パパダキスの衣装がはだけて胸があらわになってしまうアクシデントが発生するなど、優勝を逃していた。

 完璧な演技を披露したように見える2人だが、パパダキスは「完璧というものはありません。毎回ベストを尽くしますが、それでも常に改善の余地はあるし、手ごわいライバルもいます」と話し、自分たちへの要求はまだまだ高いことをうかがわせた。

 五輪金メダリストで、昨年優勝のカナダのテッサ・ヴァーチュー(Tessa Virtue)/スコット・モイア(Scott Moir)組は今大会を欠場している。(c)AFP