【3月23日 AFP】存命中の男性の死亡証明書の無効化を裁判所が棄却したルーマニアで、今度は既に死亡した男性に対し運転免許の取り消し処分撤回を認める判決が下った。

 バレリアン・バシリウ(Valerian Vasiliu)さんはスピード違反で運転免許の取り消し処分を受けたが、昨年3月、北東部ヤシ(Iasi)の裁判所に処分撤回を求める訴えを起こした。一審で訴えは認められたものの、バシリウさんは数日後に死亡。さらに警察が、バシリウさんの死去に動じず上訴していた。

 裁判所はこのほど、一審の判断を維持する判決を下した。

 ルーマニアでは先週、東部ブルラド(Barlad)出身のコンスタンティン・レリウ(Constantin Reliu)さん(63)が自分の死亡証明書の無効化を求めたが裁判所に棄却されている。報道によるとレリウさんは1990年代初頭に海外へ移住し、今年1月に帰国したところ既に家族から死亡届が出されていたという。

 レリウさんは生存を証明する公的書類がないため、就労も給付金の申請もできずにいる。家族とは連絡が付かない状況だという。(c)AFP