【3月23日 AFP】米玩具販売大手トイザらス(Toys R Us)の創業者チャールズ・ラザラス(Charles Lazarus)氏が22日、死去した。94歳。同社は先週、米国内での事業清算を発表したばかりだった。

「ここ数週間、トイザらスには悲しい事がありすぎた。愛すべき創業者チャールズ・ラザラスの訃報ほど悲痛なニュースはない」と同社の声明は述べている。

 ラザラス氏は1948年に子ども用品店を開業し、小さな店舗から世界トップクラスの知名度を誇る玩具ブランドに事業を成長させた。経営からは身を引いて久しかった。

「玩具ビジネスの父」だったと、ラザラス氏の後を継いで最高経営責任者(CEO)となったマイケル・ゴールドスタイン(Michael Goldstein)氏は米CNNテレビに語った。「おもちゃをよく知り、おもちゃを愛していた。トイザらスの店舗でおもちゃを買う子どもたちも愛していた。おもちゃで遊ぶ子どもを見守る彼の顔は輝いていた」

 80年代に小売り業界を席巻したトイザらスだったが、やがて大型ディスカウント店の台頭に押され、2005年に投資ファンドなどのコンソーシアムに買収された。その後は債務に苦しみ、インターネット通販との競争が激化する中、昨年9月に経営破たん。先週、米国内の全店舗735店を閉店し事業を清算すると発表していた。(c)AFP