【3月23日 AFP】米カリフォルニア州サクラメント(Sacramento)で2児の父であるアフリカ系米国人男性が武器を所持していると誤認され警官に射殺された。男性が持っていたのは「iPhone(アイフォーン)」だったことが分かった。

 警察は警官が装着していたカメラと監視ヘリコプターが撮影した映像を21日夜に公開した。映像は警官らがステフォン・クラーク(Stephon Clark)さん(22)を追跡し、20発発砲しその場で射殺した様子を捉えていた。

 18日夜、男が車の窓ガラスを割っているとの通報を受けた警察は赤外線カメラを搭載したヘリも出して容疑者と特徴が似ていたクラークさんを追跡した。

 映像はクラークさんがその辺りを走り抜け、クラークさん自身が住んでいた祖父母の家の庭に逃げ込んだ様子を捉えていた。銃を抜いた警官らが庭になだれ込み、クラークさんに向かって「手を上げろ!」と叫び、「銃だ、銃だ、銃だ!」との声が続いた。警官が発砲した様子は赤外線カメラの映像に明るい光として映っていた。

 サクラメント警察は声明で「発砲の際、警官らはクラークさんが武器を警察に向けていると信じていた」と発表。「しかし徹底的な捜索をしたが現場で武器を見つからなかった。クラークさんのそばで見つかったのは携帯電話だけだった」。発砲に関わった警官らは捜査のため現在停職中だという。(c)AFP