【3月23日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2018)は22日、イタリア・ミラノで男子ショートプログラム(SP)が行われ、グランプリ(GP)ファイナル覇者のネイサン・チェン(Nathan Chen、米国)が101.94点で首位発進した。宇野昌磨(Shoma Uno)は94.26点で5位につけている。

 平昌冬季五輪覇者の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が足首のけがで出場を回避し、同大会の銅メダリストで世界選手権では通算2度の優勝を誇るハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)が不在の中、4回転の申し子と呼ばれる18歳のチェンは、トリプルアクセルの着氷でぐらついたものの、ベンジャミン・クレモンタイン(Benjamin Clementine)の楽曲「ネメシス(Nemesis)」に乗せて堂々とすべての要素をこなした。

 平昌五輪で5位という不本意な結果に終わっていたチェンは、「完璧なSPプログラムとはいかなかったけれど、それは受け止めるつもりだ」とすると、「この舞台に戻ってきたことと、スケート内容にはとても満足している。五輪での経験をここで生かしている」とコメントした。

 米ユタ州ソルトレークシティー(Salt Lake City)出身のチェンは、先月開催された平昌五輪のフリースケーティング(FS)で五輪史上初となる合計6本の4回転ジャンプをそろえ、24日のFSでも「5本の4回転ジャンプに挑戦する」と決意を示しながらも、「理想はクリーンに滑ること」とつけ加えた。

 一方、平昌五輪で銀メダルを獲得した宇野は、羽生の欠場により今大会の優勝候補とされていたが、アントニオ・ビバルディ(Antonio Vivaldi)作曲「四季(Four Seasons)」の「冬」に乗せた演技にミスが出て、チェンに7.68点差をつけられた。

 ロシアのミハイル・コリヤダ(Mikhail Kolyada)が100.08点で2位に続き、昨年の世界ジュニアフィギュアスケート選手権(ISU World Junior Figure Skating Championships 2017)を制したヴィンセント・ゾウ(Vincent Zhou、米国)が96.78点で3位、中国の金博洋(Boyang Jin、ジン・ボーヤン)が95.85点で4位につけている。

 その他日本勢では、友野一希(Kazuki Tomono)が82.61点で11位、田中刑事(Keiji Tanaka)が80.17点で14位となっている。(c)AFP